ISLIS 2025 夏シンポ 三日目のダイジェストをお送りします。(敬称略)
三日目の朝も身体ワークで始まりました。この日は荒井紀人によるガイドで様々な器具も使いながら体幹を鍛えるワークを中心に行いました。
そして朝食後はミニシンポジウム「食と農が紡ぐ平和、人間として生きる事」からスタート。
伊藤照夫は「農と食のImagination」と題して、有機農業が遅々として普及しない現在の日本の農業の現実から始まり、慣行農業の身体への影響や、国土への影響等様々な観点から農と食についてお話してくれました。

伊藤 淳の【食と農から始まる「やさしい平和」のカタチ― 創造還元・自然還元・絆の還元という新しい仕組みの提案 ―】の講演では、やはり耕作放棄地の増加等の厳しい日本の農業の現実のお話もしつつ、これからの平和を考えるうえで、農業を軸に人やモノや経済など様々な循環を作り出す提案をしてくれました。

浜口 真理子の「太陽のたねを蒔く〜たねの気づき― Seed Consciousness がひらく農・文化・平和の未来」の講演では 世界での様々な種を守る取り組みの事例を紹介してくれました。また、種というものが持つ人類の精神の深いところとのつながりについても言及してくれました。
さらにこのミニシンポジウムにふさわしい話題提供として、山本理事長が「人工肉」についてのお話をしてくれました。その後の討論では、多様性か技術による進化か等、文明論と言える内容にまで話が展開しました。

谷口 起代による【日常における「非日常空間」の創出〜ファミリー・コンステレーションの土着化の試み〜】では、欧州で発展した、まだ日本ではなじみの薄いシステミック家族療法の紹介と、それを地域の中で継続して実践してきた経験から得た様々な知見をシェアしていただきました。

谷口 隆一郎による「光と反射 -構造と超越のあわいに生きる〜CTMU と哲学的スピリチュアリティの交差点で」では、宇宙そのものが“自分のことを自分で語っている構文”であると説明するCTMU(Cognitive-Theoretic Model of the Universe 自己記述的宇宙モデル)から始まったという宇宙についての考察から祈りという空間まで網羅する深い哲学についてお話しいただきました。

岡田 真一の「こころ」の起源について考えるシリーズ【日蓮、ホワイトヘッド、ユング、シェルドレイク…】 では、日蓮の立正安国論の冒頭分から始まり、ユングやシェルドレイクなどの理論を横断しながら「こころ」というものがどのように形成されているのか論じていただきました。
また同氏の、擬態を考えるシリーズ【「擬態」進化と風土】では、昆虫等による「擬態」の奇跡的で遺伝子では説明がつかない現象について考え、沖縄の神人の見る夢のことまでを引用し、「風土」そのものにこころがあり人間や生命やモノがそれを共有、分有しているのではないかという仮説に基づいたお話しをしていただきました。

青木 威明の「電磁波の話と測定」では、とても身近な「電気」と「電磁波」について、実際に測定器で測定しながら、身近なリスクについてわかりやすく解説していただきました。

荒井 紀人の「ネイチャークラシー:テクノクラシーを乗り超える平和社会の構想」では、テクノクラシーによるディストピア的社会が世界中で現実化し始めているという話から、それに対する代案として「ネイチャークラシー」という新たな概念を創出。ホリスティックなシンクロベースのテクノロジーが花開く未来の構想について話してくれました。

帯津 良一大会調による三日目の講演は「大ホリスティック医学」と題し、自然治癒力と免疫力を、大乗仏教の唯識学説の阿頼耶識と末那識に対応させるなど、独自のホリスティック医学観をお話しをいただき、最後は再び「生と死の統合」についてのお話で締めていただきました

山本幹男理事長の 「国際生命情報科学会(ISLIS)と愛理IRI-Groupの展望」では、生い立ちから今の活動に至るまでの長いストーリーをお話しいただきつつ「潜在能力の科学」への取り組みについてや、地球幸福憲章に関する取り組みについて等、多彩な活動について紹介していただきました。

学会 FES Vol.1 「癒しの響き 至福の時」 第三夜は、結による【奄美に残っていた古層の芸能「八月踊り」ワークショップと実演】。奄美の古い芸能である「八月踊り」について解説も交えながら、皆で輪になり声を出し踊るというプリミティブで原始的なトランス体験を提供していただきました。
