【レポート】シンポ・カフェVol.6

【青森県での災害についてのお見舞い】 この度の青森県における災害により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。 避難されている方々や、不安な時間を過ごされている皆様の安全と、一日も早い復旧を強く願っております。 「いのち」に向き合う私たちIRIとして、遠くからではありますが、皆様の平穏が無事に戻ることを心よりお祈り申し上げます。

大好評につき、第6弾となる「シンポ・カフェ」を開催いたしました!

シンポ・カフェとは、参加者一人ひとりが持ち寄る「ホットな話題」「リアルな問い」「切実な報告」をシェアし、創造性の羽を広げる場です。美味しいお茶を楽しみながら、心と現実に変化を生み出す「ウェルビーイングな知恵」を探求・共有する、対話の花咲く時間。

今回のテーマは**「こころの起源とか いのちの不思議とか..」**。 科学、芸術、精神文化、そして日々の暮らし。多様な視点から「いのち」を見つめ直す、濃密な時間となりました。

■ オープニング

◯ 山本 幹男(科学平和文化財団 理事長) 「愛理(IRI)の活動について」

まずは山本理事長より、私たちが運営するIRI(愛理)の活動についてお話しいただきました。科学と精神性の融合を目指し、目に見えないエネルギーや意識の世界をどのように捉え、平和文化に結びつけていくのか。今後のビジョンを共有しました。

◯ 杉村 政昭(セミナー講師・カルチャーセンター主催) 「命の不思議を体験して 〜五感・座禅・頂きます〜」

「悟り」へ行こうとして「迷い」が生じる人間らしい葛藤や、5度の全身麻酔手術という体験から得た「一日は一生の縮図なり」という深い死生観についてお話しいただきました。 座禅や呼吸法で「命の躍動」を感じ、食事の前の「五観の偈(ごかんのげ)」で他者の命を頂く感謝を噛みしめる——そんな日常の神秘を再確認する一方で、話題は野口雨情の『シャボン玉』へ。歌詞に込められた亡き子への祈りや、「肉体の死で命は終わらず、残された人々の心の中で生き続ける」という『命の相続』のメッセージが語られ、当たり前の行為の中に潜むいのちとは?という神秘を再確認する時間でした。

■ 自己紹介タイム

参加者の皆様による自己紹介タイムへ。 実はこの時間が、シンポカフェの醍醐味です。単なる顔合わせの枠を超えた素晴らしいものとなります。ご参加の皆様もまた、それぞれのフィールドで精力的かつ個性あふれる活動をされている方ばかり。 単なる挨拶にとどまらず、鋭い「問い」が飛び交い、互いの経験と知恵が響き合う濃密なシェアの場となりました。「時間がいくらあっても足りない」「もっと皆様の話を聞きたい」——そんな思いに駆られるほど、刺激的で豊かな対話が繰り広げられました。

沖山 税理士
工藤 会長 二宮尊徳会

道譯勇斗さん

稲毛が地元でご自身の事業や結婚、出産で得た様々なインスピレーションをもとに仙骨で感じる今というものを大切に日本中で日本の精神や文化を守り大切に祭りをするというコンセプトで勢力的に活動されています。

道譯勇斗さん

◯ 金森光平さん 「太古の音、生命の鼓動」

中学生の頃から「水の音」を録音されていたという金森さん。 今回はなんと、世界最古の石(ストロマライト)の「音」や、水の音、理事長や参加者の心音を金森さんご自身のサウンドシステムで聞かせていただきました。30億年以上前の地球で酸素を作り出したストロマライト。その太古の記憶と、私たちの今の心臓のビートが重なり合う瞬間、会場は悠久の時を超えた音の波動に包まれました。

金森光平さん

~おいしいランチタイム中に~ 2回目の 

■ 自己紹介タイム

2025年8月に行われたISLIS(国際生命情報科学会)にもご参加いただいているIRI会員の北川先生や伊藤 二三男さん (パワーウェイク 代表)も静岡からかけつけていただきました。

伊藤 二三男さん
北川壽昭さん

後半の最初のプレゼンターは

◯ 朝日 舞さん(日本ライブセラピー協会代表) 「負のエネルギーをコントロールする方法」

元々はグラフィックデザイナーとして活躍されていた朝日さん。ご自身が体を壊し、気功の世界へ入られた経緯から、目に見えない「バイブレーション(振動)」の真髄について語っていただきました。

<カンボジアでの原体験と「治療の岩」> 朝日さんはかつてポル・ポト政権下のカンボジアで学校を設立されました。そこで出会った子供たちは、生きるため、両親を養うために必死で6ヶ国語を操り、観光客の通訳をしていました。 現地には「治療の岩」と呼ばれる大きな岩があり、背中を当ててトントンと叩くと、どこが悪いかが分かるのだそうです。人はすべてバイブレーションの中にあり、生かされていることを肌で感じる体験だったといいます。

<エネルギーをデザインする> 「ネガティブなエネルギー(ノイズ)を感じやすい人は、善良で柔らかい人が多い」と朝日さんは語ります。 電車などで他人の「邪気」をもらってしまう現象も、見方を変えれば学習のための課題。「冷たい=邪気」「温かい風=炎症」など、エネルギーの状態を見極め、それをどう変換(デザイン)するかが重要です。 高校生の頃に臨死体験をし、雷のような高電圧(17万ボルト相当!)のエネルギーが体に流れている事を知った朝日さん。現在は、その能力を活かし、虐待を受けた子供たちのための施設開設や、自律神経を整える衣服の開発など、多岐にわたる活動を展開されています。

<日本の精神文化を取り戻す> 「気功道」とは、単なる健康法ではなく、日本の失われた精神文化を取り戻す道でもあります。すべてに感謝し、他者のために祈り、行動する。朝日さんの言葉には、日本の再生に向けた力強い意志が込められていました。

~このあと朝日さんの気功を中心としたお話から場を変えて~

■ 身体表現と共創の場

◯ 春真彌(舞人/日本舞踊家/オイリュトミスト) 「オイリュトミーについてのお話と実演」

言葉や音楽を身体の動きで表現する「オイリュトミー」。 春真彌さんの身体と言葉、声によるワークと実演により、空間そのものが呼吸するかのような美しい時間が流れました。目に見えない「音」や「心」が、身体を通して可視化される体験は、まさに今回のテーマ「こころの起源」に触れるひとときでした。

そして今回のテーマの「こころの起源とか いのちの不思議とか..」のメインプレゼンテーター

◯ 岡田 真一(博士(理学)、臨床心理士) 氏による「生命の起源、生物の擬態をもう一度考え直してみる」がスタート。

理学と心理学、二つの視点を持つ岡田博士のセッションは、現代科学の主流である「物質主義」への鋭い問いかけから始まりました。 DNA構造の発見から70年以上が経ち、脳のスキャン技術が進んでもなお、「生命とこころ」は物理学や化学だけでは説明しきれていない現状があります。そこで提示されたのが、**「汎心論(Panpsychism)」「形態共鳴仮説(Morphic resonance)」**という大胆な視点でした。

<万物に宿る「こころ」とシンクロニシティ> 「もし生物に『こころ』が備わっているならば、原子や銀河系といった存在にも『こころ』があるのではないか?」 岡田博士は、この遍在するこころ(無意識的なコト)が、物質世界(モノ)へと変換されるメカニズムについても言及されました。「こころ」は単に安定を求めるだけでなく、多様性や最適化を目指してアクティブに働いています。 例えば、地中の菌根菌ネットワークの活性化や細胞融合など、生命活動の背後では「共時的イベント(シンクロニシティ)」が頻発しているという仮説。生物の「擬態」も、空間の中での「かたちの共鳴」や、物質・生物進化の膨大な記憶の蓄積から湧き上がる「知恵」なのかもしれません。

生命の奥底に流れる「見えないつながり」を科学的知見を交えて紐解く、知的興奮に満ちた時間となりました。

岡田博士が科学の視点から「見えないいのちこころのつながり」を語ったのに続き、谷口さんは社会やコミュニティの現場から「場にいのちが宿る瞬間」について語られました。

◯ 谷口 起代(共創ラボ代表、立教大学社会デザイン研究所研究員) 「活動に『いのち』が宿る時」

<「わっぱの会」とバート・ヘリンガーの視点> かつて名古屋の「わっぱの会」で、障害のある人とない人が共に働く場づくりに奔走した経験。そして、ファミリー・コンステレーション(家族座)の創始者、バート・ヘリンガーの著書『いのちの営み、ありのままに認めて』の翻訳・普及を通じて見つめてきた「魂の秩序」。 谷口さんの問いは常に、「滞った状態に風穴が開くのはどんな時か?」「いつ、人は生き生きと躍動し始めるのか?」という点にあります。

<切実性と祈りが、場を呼吸させる> 東日本大震災の被災地やコミュニティ再建の現場での調査から見えてきたキーワードは、**「切実性」「当事者性」**でした。 「自分のため」という個の意識を超え、土地の声や紡がれてきた祈りなど「自分を超えた何か」とつながった時、主語が「私」から「献身(誰かのため)」へと反転します。その時、活動は単なるタスクではなくなり、その「場」自体がまるで生き物のように息をし始める——。 人と場が深く共鳴し合うメカニズムについて、静かさのなかにある熱のこもったお話をいただきました。

ご提示いただいた岡田真一さんのあとに、谷口起代さんのセクションを追加し、全体の流れを調整しました。 スライド画像と検索情報を元に、「わっぱの会」での原体験や**「バート・ヘリンガー」の思想**を補足し、彼女が探求する「場が躍動する瞬間」の深みが伝わるように構成しています。

■ 後半:自己紹介・シェアタイム

「鋭い問いと濃密なシェア、時間が足りないほどの熱気」

イベントの後半にも、参加者の皆様による自己紹介・シェアタイムが設けられました。 単なる挨拶にとどまらず、、互いの経験と知恵が響き合う濃密な場となりました。後半には以下のような素晴らしい方々からも、それぞれの活動や視点についてプレゼンテーションをいただきました。

  • 浜口 真理子さん(コンセプター / ピースシード代表) 「たね」の交換会や普及啓発を通じ、いのちの源である植物遺伝資源の重要性を伝えています。
  • 森川 尭史さん(タイムウェーバーオペレーター) 12次元の波動測定器「TimeWaver」を駆使し、意識やエネルギーフィールドの分析を行われています。
  • 井上 翔太さん(株式会社ハイパーノバ 代表取締役) データ活用やAI企業家でありサイエンスアートなども手掛けるマルチな天体物理学者。
  • 藤井 悟さん(『連想』作者 / 画家 / DJ) 東京アンダーグラウンドシーンのレジェンドDJでありながら、独自の視点で古代史や聖書の世界を紐解く探求者です。

「時間がいくらあっても足りない」「もっと皆様の話を聞きたい」——そんな思いに駆られるほど、刺激的で豊かな対話が繰り広げられました。

浜口真理子さん コンセプター ピースシードディレクター
森川 尭史さん タイムウェーバーオペレーター
井上翔太さん 株式会社ハイパーノバ 代表取締役
藤井悟さん 「連想」作者 画家 DJ

そして恒例となってきました祈りの時間

◯ 荒井 紀人 & 伊藤 淳 「Prayer Song(ペヨーテソング)〜律動する倍音の響きを体感しよう」

最後は、音の波に身を委ねる時間。 ヒョウタンで作成された聖なるラトルと倍音を鳴らすウオータードラムの祈りの歌(ペヨーテソング)が会場を満たし、頭での理解を超えて、身体ごといのちの不思議に浸るフィナーレとなりました。

今回のシンポ・カフェVol.6も、予定調和ではない、スリリングで温かい発見に満ちた時間となりました。 ご参加いただいた皆様、素晴らしいお話を提供してくださったプレゼンターの皆様、本当にありがとうございました。

この場で撒かれたいのちの「種」が、皆様の日常で芽吹き、花開くことを願っています。 次回もまた、美味しいお茶と深い対話を用意してお待ちしております。